albus写真ラボ=酒井咲帆さん

景色、時間、記憶すべてがフィルムに宿る、その力を信じて。

子どもの頃の自分の姿、今とは違う街の景色、忘れていた記憶をゆさぶるいつかどこかで撮ったスナップ。そんな思い出のかけら、“写真”に魅せられて現像所と撮影スタジオを備えた「albus(アルバス)」を’09年の4月にオープンさせたカメラマンの酒井咲帆さん。「写真一枚を囲んで会話が生まれたり、今と昔の時の流れを結びつけたり、写真で繋がる輪をもっと広げていきたいんです。特に子ども達の写真をたくさん残してあげたい。不思議なんですが、子どもを撮影する時って、ファインダーを通してこちらが見ているんじゃなくて、逆に子どもに見られてるって感じがするんです。大人になるとなくしてしまうものってきっとあるんでしょうね。包み込むように、その子ども特有の表情を残していきたいなと思います。それをデータではなく、アルバムとして手元に置いてもらいたい。それに写真って、撮る人の気持ちも表れるんですよ。価値観や被写体への愛情とか。大切に撮るということもテーマのひとつですね」。街の写真屋が姿を消す中、写真の担う役割をもっと伝えたいという気持ちを胸に、真っ白な紙に人々の思い出を焼き付けていく。カメラが捉える一瞬を、永く残るものへと変える写真の力を信じて。


albus写真ラボ=酒井咲帆さん
正方形や白フチ、カードスタイルなど選べるプリント。写真を持ち込んでリング式の特製フォトブックを作ることもできる。
albus写真ラボ=酒井咲帆さん
2階のスタジオで記念撮影をパチリ。リラックスして撮ってもらえる居心地のいい空間。
albus写真ラボ=酒井咲帆さん
アルバムや書籍、カメラグッズなども取り扱う。目指すのは子どもがお小遣いを握りしめて現像にきてくれる写真屋さん。
albus写真ラボ=酒井咲帆さん
お隣にはデリ&バル「trene」(トレネ)。

albus写真ラボ=酒井咲帆さん
プリントはもちらん撮影までなんでも相談に乗ってくれる。

Profile

albus写真ラボ=酒井咲帆さん

酒井咲帆(さかいさきほ)
兵庫県出身。大阪でギャラリーの企画・運営をしながら、写真に深く関わる。2年前、九州大学ユーザーサイエンス機構の子どもプロジェクトに参加。子どもと写真に深く関わりながら、写真ラボ「albus」をオープン。
問/092-791-9335 http://www.albus.in

写真=石川博己 文=生野朋子