はがき収集家=平原健二さん

四角の中に収められた、その時代を映し出す鏡。

明治・大正時代の絵はがきやマッチラベルなどを中心に収集活動を行っている平原さん。浮世絵版画にもともと興味があり、神保町の古本屋で色々と買い集めるのが趣味だった。ある日、古書店で500枚ほど束ねられた絵はがきを発見したことがコレクター人生のきっかけ。「バラ売りができないと言われ、仕方なしに購入しましたが、地域や内容で分類していくとおもしろくて」。その時、様々な地域で発行された膨大な種類の絵はがきに魅せられた。当時絵はがきを収集している人はおらず、集めてみたいという衝動に駆られたという。「絵はがきは寸法が決まっているので、集めた時に統一感が出るのが魅力的なんです。他にはデザイン性と資料的価値にこだわって収集しています。絵はがきは場所が明記されていて、歴史的な資料としてわかりやすいんです」昭和36年頃から絶え間なく収集し続け、現在は3万枚ほどの絵はがきを所有している。「大げさかもしれませんが、『紙文化財』だと思っているんです。後世に残さなければという気持ちもあるので、いずれは譲らなければと思っていますが、今はまだ譲れませんね。私の生き甲斐ですから」長年こだわって集められた『平原コレクション』は現在も増え続けている。


はがき収集家=平原健二さん
約3万枚に上る絵はがきを収集している。当時の風俗を知る貴重な資料てもある。
はがき収集家=平原健二さん
コレクションは日本のものだけでなく、往年の女優のブロマイドなど、海外のものも。
はがき収集家=平原健二さん
平原さんの収集物は多岐に上る。化粧品のパッケージもそのひとつ。昔の化粧品のパッケージはデザイン性に優れたものが多い。
はがき収集家=平原健二さん
うちわの収集も行っている。当時の女性風俗が描かれたうちわ。色とりどりに描かれており、華やかな当時のファッションが伺える。

Profile

はがき収集家=平原健二さん

平原健二(ひらはらけんじ)
国内でも有数のはがき収集家。時代や地域に分けて収集されたそのコレクションは当時の風俗を知る資料として価値が高い。これまでに「平原健二コレクション古写真集 関門浪慢」(戒光祥出版)など多数の書籍が出版されている。

写真=石川博己 文=原口昌子
エフ・ディブックスより「レトロモダングラフィックのススメ」では平原さんのマッチコレクションが掲載されている。(2011.3加筆)