造形作家=gaju(ガジュ)さん

手から生まれるのは自分自身。好きなものをかたどった繊細なオブジェ。

粘土で作られたオブジェやコサージュ、人形。数ある作品の中でも、鉄さびの質感や色が印象的な作品は、繊細な中にも揺るぎない強さを感じる。「さびにすごく惹かれるんです。でも見ているだけで作品に使うことはありませんでした」。熊本でクレイワークを行うgajuさん。創作活動は長いが、作品のテイストが現在のものに定まったのは3年程前。行き詰まり、作品が作れなくなってしまった時に、自分の好きなものや自分自身を見つめ直したという。「どうしてさびたものが好きなのか考えた時に、今まで強かったものがぼろぼろになっていて、でもまだ胸を張っているような気がしたんです。落ち込んだ自分に重なるものを感じて、それから作品に取り入れるようになりました」。そうやって生まれた作品は、自身が好きだと思うものを組み合わせて作られるという。「これはどういうことを思って作ってるんですか?という質問をよく受けるんです。でもそれは見た人に感じてほしい。私の作品を見た人の心をどんな方向でもいいから動かすことができたら、作った意味があるのかなぁと思います」。“好きだから作る”というシンプルな想い。その想いは作品を見る人に伝わり、きっと心に色んな変化を与えてくれるだろう。


造形作家=gaju(ガジュ)さん
粘土で作られたウェディングブーケ。思い出と一緒にオブジェとして飾って欲しいという願いが込められている。
造形作家=gaju(ガジュ)さん
2009年に発行された写真絵本「ESOPO(イソポ)」。登場する人形をgajuさんが制作しており、イソップ物語の作者イソップの生涯が表情豊かに描かれている。
造形作家=gaju(ガジュ)さん
制作の道具が所狭しと並ぶアトリエには以前制作した作品も飾られており、作品と同じ世界観が溢れている。
造形作家=gaju(ガジュ)さん
広告などのビジュアル制作も手掛けている。
造形作家=gaju(ガジュ)さん
ショールームに展示の作品より
造形作家=gaju(ガジュ)さん
表情豊かなクレイワークの数々。

Profile

造形作家=gaju(ガジュ)さん

gaju(ガジュ)
高校を卒業後、フラワーデザインの勉強中にクレイワークに出会う。7年のアシスタント期間を経て、2002年より本格的に活動を開始。現在は個展などで新作を発表する他、ウェディング、広告用の作品などを手がける。http://gaju.biz/

写真=石川博己 文=原口昌子