ウエディングドレス モード美輪=山下籌皓さん

伝統が現代でよみがえる、ただ一着のウエディングドレス。

博多織で紡ぎ出された最上級のシルクで、女性の永遠の憧れ、ウエディングドレスを生み出す「モード美輪」。博多織のドレスは光の加減で色を変え、表情を変え、見る者を飽きさせない。「博多織の織元さんからウエディングドレスの注文を受けたのがきっかけです」。博多織に魅了され、現在は夫婦でデザインしたドレスを6人のアシスタントと共に作り上げている。「同じドレスは絶対に作りません。全ての女性は体形や雰囲気が異なるので、その人らしく、その人のいい所を更に輝かせるドレスを作りたいんです」。山下さんのドレスはいつでも世界に一つ。クライアントの女性との対話の中でデザインが浮かんでくる。「女性の希望に沿った上で流行も取り入れ、相談しながら最もその人らしいドレスへ近付けていきます」。博多織の良さや着る人の個性を失わせることなく、目まぐるしく変化する流行と、伝統との融合を山下さんは見事にやってのける。「お金を出せば何でも買える現代において、辛抱してモノを作り上げる文化が希薄になってきている気がします。そんな世の中だからこそ、繊細で上品な日本人の心を忘れずに、丁寧にドレスを作り続けたい。そして次の世代へと伝統を受け継いでいきたいんです」。山下さんの手によって伝統の博多織は時空を超え、現代の女性たちをなおいっそう輝かせ続ける。


ウエディングドレス モード美輪=山下籌皓さん
着られる方のイメージでデザインされたドレスのスケッチ画。寸分狂いなく完成される。
ウエディングドレス モード美輪=山下籌皓さん
一つひとつ丁寧に作られた博多織の生地を使った薔薇。コサージュなどに使用される。
ウエディングドレス モード美輪
マンションの一室をアトリエとして使用。大きな作業台では黙々とドレスの制作が行われる。
ウエディングドレス モード美輪
流れ作業はしない。モード美輪では一つの工程を、一人が最後まで責任を持つ。
ウエディングドレス モード美輪
博多織ドレスは重厚な見た目に反し、いざ袖を通すと動きやすく、着心地がいいのが特徴。
ウエディングドレス モード美輪
光の当たり方によって柄の強さや色彩が変化。ドレスの白が花嫁に反射し美肌効果も生まれる。

Profile

ウエディングドレス モード美輪=山下籌皓さん

山下籌皓(やましたかずひろ)
オートクチュールアトリエ、繊維メーカー東京本社繊維企画室を経て、創業45年の『モード美輪』を引き継ぐ。2005年にNDC西日本新聞社賞を受賞。Grace-Lily・Sweet-lilyのヘッドデザイナーを務める。
問/092-741-6301 http://www.sweet-lily.co.jp/

写真=石川博己 文=永溝直子